アメリカの「中間選挙」
アメリカの「中間選挙」って何?大統領選挙との違いと、結果で何が変わるのかを整理しました。
アメリカで、11月3日(日本時間では3日の夜)に、中間選挙の投票が行われました。ニュースで「トランプ政権への審判」という言葉を、よく目にした方も多いと思います。
ところで、「中間選挙」と「大統領選挙」の違いを、すぐに説明できるでしょうか。私も、改めて整理してみました。
まず、大統領選挙です。アメリカの大統領の任期は4年で、選挙も4年に一度行われます。次の大統領選挙は、2028年です。
これに対して、中間選挙は、大統領の任期のちょうど真ん中、就任から2年目に行われる選挙です。選ばれるのは大統領ではなく、議会の議員などです。今回は、次のような選挙が行われました。
・下院:全435議席がすべて改選
・上院:全体の約3分の1が改選され、補欠選挙を含めて35議席
・このほか、一部の州の知事や州議会議員
つまり、中間選挙では、大統領が代わること(政権交代)は起きません。でも、議会の多数派がどちらの党になるかで、大統領が思いどおりに政治を進められるかどうかが、大きく変わります。そのため、中間選挙は、政権の「通信簿」とも言われています。
今は、上院と下院の両方で、トランプ大統領の共和党が多数派です。報道によると、選挙前の情勢では、物価高や、イラン情勢の影響によるガソリン価格の高騰、関税政策による農家の経営への影響などで、政権への不満が広がっていました。ロイター通信の調査では、トランプ大統領の支持率は32%と、最低の水準だったそうです。トランプ大統領は、共和党が多数派を守れば、成人全員に5,000ドル(約79万円)を給付すると訴えていました。
では、結果によって、何が変わるのでしょうか。
・民主党が下院で多数派になった場合:大統領や閣僚の弾劾訴追が可能になり、政権に対する議会の調査も強まる可能性があります。
・民主党が上院でも多数派になった場合:閣僚などの人事の承認を止めることができるようになり、大統領が望む政策の実現は、さらに難しくなります。
・国内の政策が行き詰まった場合:大統領が、外交に力を移す可能性もあるとされています。
なお、結果がすべて分かるまでには、時間がかかりそうです。郵便投票を済ませた人は、投票日の前日までに2,560万人を超えていて、開封や署名の確認に時間がかかります。前回(2022年)は、上院の多数派が分かったのが投票日の4日後、下院は8日後でした。僅差の場合には、政権側が結果に異議を唱える可能性も、指摘されています。
私は、遠い国の選挙のようでいて、実は、私たちの仕事や暮らしにもつながっていると感じています。アメリカの関税や物価、エネルギーの動きは、日本の会社の仕入れや輸出、そして、ガソリン代や電気代にも影響します。「誰が勝つか」だけでなく、「その結果、何が変わるのか」に注目してニュースを見ると、また違った見え方がするのではないでしょうか・・・。



