「もしもし…」のたった10秒で、声が盗まれるかもしれません
このブログでも、個人情報の流出や、サイバー攻撃のニュースを、たびたび取り上げてきました。今日は、その流出した情報が、思いがけない形で悪用されるかもしれない、というお話です。
関西テレビの特集によると、情報漏えいで流出した電話番号に、AIが大量に迷惑電話をかけてくるおそれがあるそうです。目的は、電話に出た人の「声」を集めることだといいます。
取材に応じた、AI音声合成を手がける企業の経営者によれば、声の複製は、ほんの数秒でできてしまうとのことです。実際の検証では、アナウンサーの声を約10秒録音し、数分後には、本人によく似た声ができあがったそうです。長く話すほど、声のデータが多く取り込まれ、再現度も高くなるといいます。
こうして作られた声は、親族になりすまして金銭をだまし取る、いわゆる「オレオレ詐欺」などに悪用されるおそれがあります。検証で作られた音声は、「もしもしお母さん?」「いますぐお金が必要」と訴える内容だったとのことです。耳で聞いただけでは、本人かどうか、判断がつかないレベルだったそうです。
記事の街頭インタビューでは、56人中24人、ほぼ半数の方が、何らかの情報漏えいの被害に遭ったことがあると回答し、そのうち3人は、3回以上とのことでした。情報が流出すること自体が、めずらしくない時代になっている、ということだと思います。
では、どうすればよいのでしょうか。取材に応じた経営者が挙げていた対策は、シンプルでした。知らない番号からの電話には、できるだけしゃべらずに切ること。これだけだそうです。
私からも、あわせて2つ、お伝えしたいことがあります。1つは、知らない番号からの着信には、まず出ない、という習慣です。本当に大事な用件であれば、留守番電話にメッセージが残ります。もう1つは、ご家族の間で、電話だけで送金の話が出たときに確認する「合言葉」のようなものを、あらかじめ決めておくことです。声がそっくりでも、合言葉を知らなければ、見抜く手がかりになります・・・。
便利な技術ほど、使われ方によっては、大きなリスクにもなります。ご家族、特にご高齢の方がいらっしゃる方は、この機会に、一度お話ししてみてはいかがでしょうか。



