裁量労働制、「長時間労働なら対象から外す」で労使が一致
裁量労働制というと、実際に働いた時間ではなく、あらかじめ一定時間働いたとみなす制度です。この制度の見直しに向けて、10月23日、労働政策審議会(厚生労働大臣の諮問機関)で、具体的な議論が始まりました。朝日新聞の報道をもとに、今日はその内容をお伝えします。
議論の柱は、大きく2つあるようです。1つは、制度の乱用を防ぐための措置、もう1つは、制度の対象の範囲をどうするか、という点です。
このうち、乱用を防ぐための措置については、労働者側と使用者側の意見が一致したとのことです。長時間労働になった場合には、裁量労働制の適用から外す。そうした措置の必要性で、双方が同じ方向を向いたことになります。経団連も、こうした措置の法制化を提起しているそうです。
一方で、意見が分かれているのが、制度の対象を広げるかどうかという点です。労働者側は、対象拡大に反対しているとのことです。長時間労働になりやすく、裁量や適切な処遇が、必ずしも確保されていない実態があるなかで、対象を広げるべきではない、という考え方だと思われます。
裁量労働制は、働き方の自由度が高まる一方で、「名ばかり裁量労働」のような、実態の伴わない運用が、以前から指摘されてきた制度でもあります。私は、乱用を防ぐ措置について、労使の意見がまず一致したことは、議論の土台として、とても大切な一歩だと感じています。働いた時間に関わらず一定の賃金とする以上、長時間労働に歯止めをかける仕組みは、セットであるべきだと、私も考えています・・・。
結論が出るまでには、まだ時間がかかりそうです。裁量労働制を導入している会社様、これから導入を検討されている会社様は、今後の審議会の動きに、注目しておいていただければと思います。



