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壁マニュアル(社会保険の壁と税金の壁)NO.3

今回は社会保険の壁を掘り下げてみたいと思います。

<社会保険の壁(106万)>

「106万円」とは、妻が勤めている会社において、自身が社会保険に加入しなければならない目安となる年収をいいます。
妻は、年収が130万円未満であっても、自身の勤め先で一定の要件に該当する場合には、夫の扶養から外れて、勤め先で社会保険に加入する必要があります。

【社会保険の被保険者資格の取得要件】
※事業場要件があります。現在は、被保険者数が101人以上の事業所、もしくは100人以下でも労使合意に基づき申出をする法人・個人の事業所もしくは地方公共団体に属する事業所です。
※令和6年10月~は被保険者数51人以上となります。
1,週の所定労働時間が20時間以上であること
2,雇用期間が2ヵ月を超えることが見込まれること
3,賃金の月額が8.8万円以上であること
4,学生でないこと

<社会保険の壁(130万)>

「130万円の壁」とは、社会保険面で、妻が夫の扶養に入るための、妻の収入の要件をいいます。
つまり、夫の会社の社会保険から抜けなければならないかの判断基準です。
社会保険面で、妻が夫の扶養に入るための要件は、次のとおりです。
・3親等内の親族であること
・年間収入が「130万円」未満、かつ、扶養する側の年収の半分未満
※60歳以上または障害者の場合は、年間収入180万円未満
なお、税金面の扶養とは異なり、扶養する側(夫)の年収要件はありません。

※先ほど税金のところで書きましたが、こちらの社会保険の壁(106万、130万)は「扶養に入る時点」で見て、これからの「見込み」の額をいいます。また、この収入には、交通費(通勤手当)、失業給付(雇用保険)、傷病手当金・出産手当金(健康保険)も含まれます。

最後に、社会保険の壁は今は106万と130万ですが、すでに「70万円の壁」なんて言う言葉も出始めています。
これは、月に換算すると約58,000円です。ここまで金額が落ちると、ほとんどのパート・アルバイトは超えてしまいますね。
制度を抜本的に変えるつもりなのか、難しい所でもありますが、この「扶養」という制度自体が最初からおかしかったのかもしれません。随分前の高度成長期は夫が働き、妻は家事を、これが普通でした。よって3号被保険者という特殊なものも当たり前として捉えられてきましたが、その根本的なところから見直す時期に来ているのかもしれませんね。
色々な壁を見てきました。なかなか奥の深いところです。確認をしていただけると幸いです。

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