確定申告をするから年末調整はやらなくていい?
25年会社経営をしていますと、スタッフの方から色々な質問を受けます。年末によくあるのが、表題にも書きましたが、「確定申告をするから年末調整はやらなくていい?」という声です。もっともらしい解釈です。確定申告で1年分の計算をするんですから、わざわざ年末にいったん調整を行わなくても・・・こう考えるのは当然かもしれません。ただ、それを言ってくるんですから、年末調整の申告書を提出してもらっていることになります。そう、毎年書く「扶養控除等異動申告書」です。
扶養控除等異動申告書は所得税についての各種控除を受けるために必要な書類です。会社に勤務している方は、原則として扶養控除等異動申告書を提出する必要があります。そして会社は提出された扶養控除等異動申告書の内容に基づき、毎月の給与から所得税の徴収を行う義務があるんです。
また、会社は扶養控除等異動申告書を提出している人に対し、年末調整を行う義務があります。
年末調整はその年の最後の給与、または賞与の計算時に行うもので、その年の年収から年間の所得税額を計算し、月々の給与や賞与から徴収していた所得税と比較した上で、これらの清算を行う手続きです。
年末調整と確定申告は、手続きとして行う内容自体は基本的に同じものではございます。また、確定申告でなければ申告できないものもあります。そのため、確定申告さえ行えば年末調整は行う必要は無いと考える方もいますが・・・
ただ、先のとおり、会社に勤務している場合、扶養控除等異動申告書の提出および年末調整は、原則として行う必要があるものであるため、確定申告を行うということは、年末調整を行わなくても良い理由にはなりません。よって、年末調整を受ける必要があります。
この時期、税理士の先生は大忙しです。それに加え、インボイスも始まりましたので・・・
というのを知ってても、毎日私は誰かしらご挨拶をしているのですが・・・