パチンコで生きているんですが確定申告は必要?
ある友人はパチプロです。
確定申告をしていないけどいいの?こんな質問をされました。
パチンコを娯楽として楽しむ人もいれば、パチンコで生活を成り立たせている人もいます。パチンコで得た収入は、現金で受け取るため記録として残りません。しかし、所得であるため確定申告が必要です。
パチンコで得た収入の所得区分について
パチンコによって得た収入は、一時所得または雑所得に該当します。そのため、パチンコで20万円もしくは50万円を超える収入を得ている場合は確定申告が必要です。こちらでは、パチンコでの収入が該当する一時所得と雑所得について解説します。
■一時所得とは
一時所得とは、営利を目的とする継続的な行動から得た所得以外の所得を指します。例えば、労務や役務の対価としての性質や、資産の譲渡による対価としての性質を持たない一時的な所得が該当します。国税庁「No.1490一時所得」を参考に、主な一時所得を紹介します。
・福引や懸賞などで当選した賞金品
・競馬や競輪の払戻金(営利を目的とする継続的行為から生じたものを除く)
・生命保険で受け取れる一時金や損害保険の満期返戻金など
・法人から贈与された金品
・遺失物拾得者や埋蔵物発見者が受け取れる報労金など
・資産の移転などの費用にあてる目的で受けた交付金のうち、交付の目的とされた支出にあてられなかったもの
パチンコを継続的ではなく一時的に行いもうけた場合は、一時所得にあたるようです。一時所得は年間50万円が特別控除となるため、総収入金額から1年間で収入を得るために支出した金額を引いたときに50万円を超えた場合は、確定申告が必要です。
■雑所得とは
雑所得とは、以下のいずれにもあたらない所得のことをいいます。国税庁「No.1500雑所得」を基に、雑所得にあたらない所得について紹介します。
・利子所得
・配当所得
・不動産所得
・事業所得
・給与所得
・退職所得
・山林所得
・譲渡所得
・一時所得
パチンコで生計を立てている場合、継続的な行為となるため、一時所得には該当しない可能性が高いでしょう。そのため、雑所得として扱うケースもあります。給与所得または退職所得以外の所得金額が20万円以上の場合、確定申告が必要です。
パチンコで生計を立てている人は20万円以上なら確定申告が必要
パチンコで生計を立てている場合は、所得区分が雑所得に該当します。雑所得は20万円以上から確定申告が必要です。パチンコの収入により生活ができているなら、年間で20万円以上の収入があると考えられるため、確定申告が必要となる可能性が高いでしょう。
確定申告をしないデメリット
確定申告は、毎年1月1日から12月31日までの1年間に得た所得に対する所得税を納付するために行われます。
申請期間は、翌年2月16日から3月15日です。確定申告が必要にもかかわらずしていないと、無申告加算税が課されます。原則金額は、納付すべき税額に対して、50万円までの範囲は15%、50万円以上からは20%の割合で乗じた金額が加算の対象です。
確定申告が必要であるにもかかわらずしていなかった場合は、速やかに申告するようにしましょう。国税庁「No.2024確定申告を忘れたとき」によると、期限内に申告をしていなくとも、次の要件すべてを満たす場合は、無申告加算税は課されないようです。
・期限後の申告が法定申告期限から1ヶ月以内かつ自主的に行われている場合
・期限内申告をする意思があったと認められる場合
以下が該当している場合のみ申告する意思があることが認められます。
1.納付しなければいけない税額の全額を法定納期限までに納付している
2.期限後申告書を提出した日の前日から数えて5年前までの間、無申告加算税もしくは重加算税を課されておらず、期限内申告をする意思があったと認められる場合の無申告加算税の不適用を受けていない
パチンコで生計を立てている人は確定申告が必要になる可能性が高い
パチンコでの収入は、一時所得または雑所得に該当します。生計を立てている場合は、継続的な収入とみなされて雑所得となるケースが多いようです。そのため、1年間に20万円以上パチンコで収入を得ている場合は、確定申告が必要です。
確定申告を行っていない場合、無申告加算税が課される可能性があります。後から発覚して負担が大きくならないよう、期限内に確定申告を行うことが賢明かと思われます。