社労士法、「使命」という言葉が、条文に入りました
いつもは、企業の皆さまに関わる法改正のお話が多いのですが、今日は、私たち社会保険労務士自身の法律、社会保険労務士法が変わったお話をさせてください。
令和7年6月25日施行なので、少し前の話ですが・・・
これまで、社会保険労務士法の第1条は「目的」という見出しでした。今回の改正で、この見出しが「社会保険労務士の使命」に変わり、条文の中身も書き直されました。労働及び社会保険に関する法令の円滑な実施を通じて、適切な労務管理の確立や、個人の尊厳が保持された適正な労働環境の形成に寄与する。そして、事業の健全な発達と労働者等の福祉の向上、社会保障の向上及び増進に資する。そう明記されています。
正直なところ、条文の文言が変わっただけ、と思われるかもしれません。でも私は、「目的」から「使命」に言葉が変わったことに、重みを感じています。社会保険労務士制度ができてから50年余り。働き方や社会が大きく変わり続けるなかで、私たちの役割を、あらためて条文に刻んでもらえたような気がしています・・・。
今回の改正では、ほかにも変更がありました。社会保険労務士の業務に、「労務監査」が含まれることが明記されたこと。これは、業務の範囲を広げたり狭めたりするものではなく、これまで行ってきた労務監査が、相談・指導業務に含まれることを、あらためてはっきりさせたものです。
また、裁判所に補佐人として出頭するときの相手方が、これまでの「訴訟代理人」から「代理人」に変わりました。これにより、訴訟だけでなく、労働審判のような非訟事件の場でも、弁護士とともに補佐人として依頼者をサポートできるようになっています。
さらに、「社労士」という略称についても、社会保険労務士に類似する名称として、法律上はっきり書かれることになりました。社会保険労務士でない方が「社労士」を名乗ることは、以前から認められていませんでしたが、条文にその旨が明記されたことになります。
これらの改正は、令和7年6月25日から10月1日にかけて、順次施行されています。普段の業務には直接関わらないように見える改正かもしれませんが、私にとっては、自分の仕事の土台を、あらためて見つめ直すきっかけになりました。



